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明日の約束原作実話ネタバレあらすじ 衝撃の内容に恐怖で言葉が出ない…

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井上真央さん主演ドラマ「明日の約束」

主人公・相沢日向(井上真央)がカウンセラーとして勤務する高校で一人の男子生徒が自ら命を絶ってしまいます。

亡くなる前日「日向先生のことが好きです」と言い残した彼はなぜ亡くなってしまったのか。不可解な彼の死から犯人探しをするにつれ、様々な事実が明らかになっていく…というヒューマンミステリードラマです。

実はこのドラマ、脚本は完全オリジナルなのですが、2005年長野県で実際に起こった事件を元に作られています。

ドラマのベースとなったのはノンフィクション作品「モンスターマザー長野・丸子実業『いじめ自殺事件』教師たちの闘い」です。

作品名だけ見ると、学校で起こったいじめを苦に亡くなられた一人の少年と学校の話なのかな…と思いがちですが、読み進めていると想像とは大きく違ったものでした。

今回は、ドラマの題材ともなったこの事件一体どういったものだったのか、時系列でまとめてみました。ドラマネタバレの部分も含まれていますので、知りたくない方はご注意下さい。

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【丸子実業事件事件の概要】

2005年長野県にある丸子実業高校に通う1年生、高山裕太くんが自宅部屋にて自ら命を絶った。

裕太くんは、声がだしにくいといった症状を抱えており、それを所属していたバレーボール部の上級生が真似し、ハンガーで裕太君を叩き暴行を加えるといったいじめがあったと母親は主張。

さらに、いじめが原因で不登校気味になった裕太君に、このままだと2年生に上がることが難しいかもしれないと校長が裕太君を精神的に追いつめたという。

これを原因に裕太君は自ら命を絶ったとして、母親は校長を殺人罪、名誉毀損罪で訴訟を起こし、さらにバレーボール部の上級生家族にも損害賠償を求める民事訴訟を起こした。

訴えられた校長、上級生家族側はいじめはなかったと徹底的に争う姿勢を見せた。こうして、前代未聞の訴訟合戦に発展していく。

【始まり】

2005年4月。

高山裕太くんは、丸子実業高校の建設工学科に入学した。将来は建設関係の仕事に就くことを夢見ていた。小学校からバレーボールをしていた裕太君は、高校入学と同時にバレーボール部に入部。

丸子実業男子校バレーボール部は県内有数の強豪チームとしても知られており、裕太君にとってはこの学校のバレーボール部に入ることは憧れでもあった。

裕太君は中学生の頃に何らかの原因でしゃがれ声になり、声が出しにくかった。そのことを知ったバレーボール部の上野監督は、練習中や大会応援の声出しなどは無理させないように配慮していた。

担任の立花先生も声のことで嫌な思いをしないよう教科書を朗読したり無理に声をださせないように配慮していた。

おとなしいが素直で真面目な裕太君は、部活にも熱心で無断で休むこと無く上級生からも可愛がられていた。裕太君は母と弟と3人暮らしだった。

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【1度目の家出】

2005年5月30日。

裕太君は何の連絡もなしに、学校を休んだ。夜になり母親から担任の立花先生に「家出した」と連絡が入る。

母親は、弟のために用意したお金が亡くなっていたため裕太くんを厳しく問い詰めたが、お金を取ったことを認めなかったため、家から出て行けと言ったという。

知らせを受けて、バレーボール部顧問の上野先生、担任の立花先生、そしてバレーボール部員が裕太君の捜索を始めた。

捜索の末、市内の書店にいる裕太君を無事に発見した。

翌日、裕太君は登校。音楽が専門だった校長は裕太君が声が出しにくいという症状を抱えていることを知り、発声練習を一緒に続けていこうと約束した。

その後、しばらく裕太君は問題なく登校。学校生活も楽しんでいるように見えた。夏休みに入り、バレーボール部の練習にも裕太君は休むことなく通った。

【2度目の家出】

新学期に入り数日経った2005年8月30日。

母親から立花先生に、裕太君が家出したようだと連絡が入る。

立花先生はその日裕太君がホームルームに出席していたように思い「学校には来ていた」と話したが、勘違いであったことがわかり、すぐに母親に連絡した。

数日前、裕太君が夏休み中の課題を出していない教科があり心配した立花は「2学期の成績が1になってしまうけど、なぜ間に合わなかったの?お母さんが悲しむよ…」と声をかけたという。

その後も、裕太君は家に帰らず、立花先生は母親と共に裕太君の捜索を始めた。しかし夜になっても見つからず9月1日、警察に捜索願を出した。

なかなか裕太くんが見つからない苛立ちからか、母親は「裕太は既に命を絶っている」と言い、原因は立花先生が「成績が1になる…」などと追い詰めたからだと主張した。

さらに他の先生、生徒にも全面的に捜索に協力しろと命令口調で言うようになる。

9月3日になっても裕太君は見つからず、苛立った母親は立花先生に何度も激しく責めた。また捜索に協力してくれているバレーボール部の部長にちらしを4000枚コピーして配れなど激しく命令し罵倒したという。

そして9月5日朝、裕太君は東京上野署で無事に保護された。

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【母の豹変】

裕太君はこの家出をきっかけに不登校になってしまう。

母親は立花先生を担任から外し退職すること、捜索を最優先にするよう要望したにも関わらず学校側は断ったなど言いがかりをつけ、教頭、校長にも謝罪文とメールを送るよう要求。

学校側は裕太君も含め一度きちんと話し合いたいと言うが、母親はこれを拒否した。

次第に母親の行動はエスカレートし、教育関係者のみならず長野県知事、裕太君の同級生、バレーボール部員にも激しい学校の批判を書いたFAXやメールなどを送りつける。

さらに、裕太君は追い詰められて自ら命を絶とうとしていると脅迫めいた文章を送りつけるようになった。

やがて母親のターゲットはバレーボール部へと向けられる。

中でも、裕太君の声まねをしたという山崎君の家には連日のように母親から、脅迫とも取れる電話が鳴り止まない。山崎君の母はストレスで多発性円形脱毛症になり、山崎君は自分を責めていた。

母親は裕太君になりすまし、バレー部の部員に山崎君がいじめをしていたことを認めさせるようなメールを送る。

しかしバレー部員はすぐになりすましのメールだと気づき返事をせずにいると、母親はさらに暴走し「ハンガーで叩かれた時痛かった」という部員からの返事のメールを証拠として、警察に被害届けを出した。

学校側は、母親の異常な攻撃に頭を抱え県教育委員会、児童相談所などと協力し、一度裕太君に会って話しをしたいと説得し、ようやく話し合いの場が設けられた。

【悲報】

2005年12月3日。

ようやく裕太君の家で話し合いの場が設けられ、母親の一方的に学校が悪いという謝罪要求を強引に飲むような形で、裕太君は5日から学校に通うと言ってくれた。

しかし、6日の朝、裕太君は自ら命を絶ったのだった。

裕太君が亡くなり、母親は学校側のせいだと激しく主張。やがて新聞でも大きく取り上げられ、学校で起きたいじめが原因で亡くなったかのように報じられた。

これを受けて、校長は記者会見を開いた。

しかし、いじめが直接的な原因ではないと校長が主張し、その後薄笑いしたかのような表情がテレビで放送されてしまったため、全国から苦情が殺到。

校長は、話した後に薄笑いを浮かべてしまうのは癖であった。

これをきっかけに、学校、バレー部員や保護者らに全国から非難殺到し、放火されるといった悪質な嫌がらせも発生。

バレーボール部への風当たりも強く、大会への出場も断念せざるを得ない状況へと追い込まれた。

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【いじめはあったのか】

母親の主張によると、

・裕太君が声が出しにくいことを上級生がものまねをした

・上級生が裕太君をハンガーで殴って暴行した

こういったいじめにより、雄太君は学校に行きづらくなり不登校になった。しかし校長が追い打ちをかけるようにこのままだと2年生になれないといったプレッシャーをかけ精神的に追い詰め死に至ったというものだった。

しかし、後の捜査で以下のような事実が判明した。

裕太君の声のものまねをしたとされていたが、実はお笑い芸人の真似であった。裕太君もそのものまねを見て一緒に笑っていた。

ハンガーで叩いたという点については、バレーボール部の上級生が下級生を叱る時にワイヤー製のハンガーで頭を叩いたことはあった。

しかし雄太君だけでなく他の下級生も含め一度だけ軽く叩いたものであり、ケガなどもしていない。暴行事件とは言い難いものでだった。

これにより学校側は、これまで母親の一方的な攻撃に耐えていたが、いじめはなかったと方針を変えることにした。

【訴訟】

しかし追い打ちをかけるように、母親に有力な支援者が現れる。この事件を知った、弁護士が母親と接触。

2007年1月10日。

事情を聞いた弁護士は母親の代理人となり、校長を殺人罪と名誉毀損で告訴したのだ。

いじめの状況を変えるよう要求したものの学校側が何の対応もせずに、結果裕太君は精神的に追い詰められ、自ら命を絶つに至ったことは殺人罪と同じであると主張したのだった。

さらに2007年3月9日。

母親は、長野県、校長、いじめをしたとされる山崎君及び両親を相手取り8329万円余りの損害賠償を求め民事訴訟を起こした。

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【反撃】

2007年10月。

バレーボール部はハンガーで裕太君を叩いたことは事実であることを認めたが、これが暴行事件や裕太君が直接的に亡くなる原因には至らないとし、全面的に母親と戦う姿勢を見せた。

そして世間やマスコミからのバッシングにより、加害者扱いを受けたとして慰謝料3000万円を求める民事訴訟を起こす。

校長は不起訴となり、社会的信用を落とされたとして母親と弁護士を名誉毀損で提訴。

反撃を始めたのだった。

やがて校長の訴えが認められ、165万の賠償金と新聞に謝罪広告を出すよう母親、弁護士に命じられた。

その後、弁護士により控訴が繰り返されるが棄却され、裁判は幕を閉じたのだった。また弁護士は東京弁護士会より懲戒処分を受けた。

【真相】

裁判は終わったものの校長、バレー部員らへの損害賠償は、未だに支払われておらず、新聞への謝罪広告も掲載されていない。

母親は「働いて収入があると賠償金支払いのため差し押さえられる」と言い、働いていていないという。

さらに、裕太君が亡くなった時ポケットに遺書のようなメモ書きが残されていた。

「おかあさんがねたので死にます」書かれていたが「ねた」という文字が「やだ」という風にも見えると指摘があった。

「やだので」というのは、この地方で使われる方言であり、実際に裕太君も使っていたという。

その他、母親は家事をほどんどぜず裕太君が家事をしていたこと、母親から罵声を浴びせられていたことや、父親がよく代わりそのストレスにより声が出にくくなったという情報もあった。

母親はいつも「死ぬ死ぬ…」と唱えており、裕太君を心配した男性は、自分のところに逃げてこいと言った。しかし裕太君は自分が母の傍にいないと…と言ったという。

学校側は児童相談所と話し合い、母親と裕太君を引き離すことを検討していた。しかし、そんな中、裕太君は自ら命を絶ってしまったのだった。

【感想】

いじめと呼べるほどのものはなかったものの、母親が学校やバレーボール部員を激しく責め、裕太君の行動を束縛し、結果として裕太君を苦しめ最悪の結果を招いてしまったこの事件。

一体この母親は何がしたかったのでしょうか…。

それでも裕太君は、どんなに辛い状況でも自分が母の傍にいないと…と寄り添っていました。子供にとってどんなにひどくてもやはり母であることには変わりなく、雄太君も無性の愛を注ぎ続けていたのでしょう。

しかし、母親は変わること無く、追い詰められ母によって居場所さえも奪われてしまったことに絶望し裕太君は自ら命を絶ってしまったのかもしれません。

たった一人の人間がここまで多くの人を巻き込む威力の凄まじさに恐怖を感じました。

また、ありもしない罪で訴えられた校長先生やバレーボール部の上級生たち。

裁判にて無実であることは証明されたものの、事件によって受けた精神的苦痛、裕太君という尊い命を失った心の傷は一生消えるものではありません。

多くの人を傷つけ、人生を狂わせた事件でした。

また、いつこういったことが自分の身に降りかかるかもしれない。そういった恐ろしさを感じる事件でもありました。

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-ドラマ

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