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わたしを離さないでネタバレあらすじドラマ最終回結末まで!ラスト少しだけ見えた希望の光に救われる

投稿日:10月 18, 2017 更新日:

2017年日系イギリス人小説家のカズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞されました。おめでとうございます!

カズオ・イシグロさん受賞により、2016年綾瀬はるかさん主演ドラマ「わたしを離さないで」が地上派にて再放送されます。

結構センセーショナルな内容で物議を醸し出したこの作品は非常に考えさせられるドラマとなっています。

今回は、ドラマ版「わたしを離さないで」を最終回結末までまとめてみました。

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わたしを離さないでドラマネタバレあらすじ【第1章:陽光学苑(1話~3話】

森の奥深くにひっそりと佇む「陽光学苑」

この学苑では、こどもたちが寄宿舎で生活を共にし教育を受け、1週間に1度身体検査が行われるなど徹底した体調管理がされていた。生徒たちは決められた制服を着て、国語や算数といった一般科目よりも「図画」の授業が多く時間が割かれていた。

主人公・保科恭子もこの学校の生徒で、美和、花、珠世の4人グループでよく行動していた。

そんな中、同級生の友彦(通称:友)はいじめられいつもひとりぼっちだった。時々、癇癪を起こす友を同級生たちはバカにしていたが、恭子だけは友を心配して味方でいた。友は絵が下手ということでいじめられるようになった。

陽光学苑では特に「画」に重きが置かれており、教師は「画には魂が現れる」といつも生徒に言っていた。しかし友は画が得意ではない。それを逆手に同級生が「友は空っぽだ」とからかい、いじめられるようになったのだった。

そんな中、堀江龍子という教師が新しく陽光学苑に赴任してくる。

友が画のことでいじめられていることを知った龍子は「世の中には魂の素晴らしさを表す物が沢山あって、世界は君が思うより広いんだよ」と励ました。

その言葉に、友は元気を取り戻すようになった。

【販売会】

陽光学苑では、外の世界から品物が運ばれてきて生徒たちは代用コインを使って買うことがでる販売会が行われていた。成績や生活態度の評価に従ってコインが配布され、陽光の生徒は販売会でしか物が買えないためコインの獲得に必死になっていた。

恭子は、友が箸をなくしたのを知り箸を購入して渡した。友は「きょうこ」と書かれたCDを買い恭子にプレゼントした。そして音楽室でCDをかけ一緒に躍って楽しいひと時を過ごしたのだった。

【真実】

しばらくして、校長の恵美子先生から子供たちに真実が知らされる。

「あなたたちは生まれながらにして使命を持っています。それは『提供』という使命です。病気になったりケガをした人のために自らの身体の一部を差し出し、未来や人生を与えるために作られた『天使』なのです。」

しかし、恭子たちにはそれが何を意味するのかまだこの時ははっきりとわからなかった。

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【脱出】

友はサッカーをするのが好きでサッカー選手に思うようになっていた。しかし、友は提供があるから、なれないと落ち込む。すると龍子先生は「未来は変えなきゃいけないのよ。」と言い抱きしめた。

友はいつしか外の世界に興味を持ち始めた。

そんなある日、マダムさんと言われる一人の女性が生徒の絵を見て気に入ったらコインをもらえるという展示会が行われる。

展示会で、恭子の作品は選ばれ美和の作品は選ばれなかった。落ち込む美和を気にした恭子は、美和の作品を持ってマダムさんに直接話しかけた。マダムさんは驚いた表情を見せたが、美和の作品を受け取り帰っていった。

マダムさんに話しかけるなんてすごいと珠ちゃんらが恭子を褒める。しかし美和は褒められる恭子が気にいらず、恭子の宝箱からこっそりCDを盗んだ。

その夜、CDが無くなり落ち込む恭子。美和は皆に協力を呼びかけて探しすように言う。しかしCDは見つからなかった。

展示会が行われている最中、友は友達と3人で塀を乗り越え外に出ようとしていた。友達2人が塀を乗り越えた後、友もはしごを登ろうとするが途中ではしごが壊れてしまい友だけ外に出ることはできなかった。

脱出した2人は靴の中にGPSが仕掛けられており恵美子先生に居場所を突き止められた。

しかし、生徒たちには脱出した2人の行方はわからないと報告され、その日の夕方、血のついた靴が学校の門にぶら下がっているのが発見される。

教師たちは、塀の外の森には殺人鬼がいると教育していた。そして二度と脱出することがないよう、見せしめのために仕組んだものだった。脱出を試みた二人は小児提供されたのだった。

陽光学苑には、卒業後3年間提供を免れられるいう特権がある。陽光の生徒たちは真面目で従順だと評価されているからだった。

従順な行動を取らせることは守ることだと恵美子は龍子に話した。この事件をきっかけに龍子先生は自分の意見を言うのをやめた。

一方、恭子のCDがなくなってから、美和は中等部の先輩に売ってもらったと新しいCDを渡した。「中等部の先輩に声をかけた美和って凄い」と周りからは賞賛され、美和は満足気だった。

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【青年期】

やがて成長した恭子たちは、陽光学苑の卒業を目前に控えていた。

卒業したら、コテージといった施設で、外の暮らしに慣れるために生活を始める。友は不器用ながらも恭子が行く所にすると言い恭子は嬉しかった。

友は卒業したらプロの試験を受けると恭子に夢を語った。プロになれたら提供も「免除」になるかもしれない、恭子は料理が上手だから凄い料理人になったら提供を免れるかもしれないよと言う。

するとそこに龍子先生がやってくる。龍子先生はあの事件以来、様子が変わっていた。

「あなたたちは何者にもなれません。提供して回復して提供して終わる。夢なんか見たって無駄なの。天使とか嘘、あなたたちは壊れたものを取り合える部品。騙されないで!」

龍子は駆けつけた教師に取り押さえられて連れて行かれた。

友は龍子先生がクビになり連れて行かれる所に駆け寄り「昔、なぜ世界は広いと教えたの?」と聞く。龍子先生は「あなたたちに違う世界…」と言いかけ連れて行かれた。

龍子先生を追いかける友を恭子が心配し後を追う。友は子供の頃のように、地団駄を踏み癇癪を起こし、恭子は友を必死になだめた。その様子を見ていた美和は嫉妬していた。

夜、美和は友を呼び出し、同情を誘う。

「もう誰も一緒にいてくれない。もう皆わたしのことからっぽだって知っているから。」

「空っぽ…」

友も子供の頃そう言われていじめられた。美和は新しい所一人で行くのが怖いと泣き友を誘惑した。

翌日、美和は「友と付き合うことになった」と恭子に言う。恭子が動揺する中、3人で同じコテージに行こうと誘われ、恭子はしぶしぶ承諾したのだった。

コテージへ出発する日、同じ部屋で一匹狼だった真実から靴の中にあったと発信機を渡される。そして「美和にも支配されるつもりなの?」と言い真実は恭子の元を去っていった。

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【第2章:コテージでの暮らし(4話~6話】

コテージには、陽光学苑以外から来ている生徒も複数住んでおり、男女混合で大人数での共同生活が始まった。コテージ内は荒れており、男女関係も複雑に乱れていた。

恭子たちはコテージの住民から「介護人」という制度があることを知らされる。介護人というのは「提供者」のお世話をすること。

恭子たちもしばらくしたら介護人の講習を受け、やがて介護人になるという。介護人になりたくない人は、すぐに提供に回されてしまう。

陽光学苑では卒業したら介護人になれるが、他の学校の卒業生は、特別な試験を受けて選ばれたものしか介護人になれないと陽光学苑卒業生は特別であることがわかった。

友は介護人の話しを聞き、龍子先生にサッカー選手になれないと言われた意味がようやく理解できた。

コテージに移動した夜、恭子は友の部屋を訪れる。しかし、美和と友が関係を持っている声が部屋聞こえ慌ててその場から去った。

恭子が扉前にいることに気づいた美和は、わざと友にキスマークを付けさせ翌日「俺のものだから」って言われてつけられたと恭子に見せたのだった。

それから、美和、恭子、友のいびつな関係が始まった。

恭子は、自分の殻の中に閉じこもり、コテージ内で孤立していた。そんな中、真実から恭子宛に手紙が届き、真実のコテージに遊びに行った。

真実のコテージには、趣味の合う人同士でサークルを作ったり、充実した生活を送っているようで、恭子のコテージとは大違いだった。

また、真実のコテージではこっそり「生存の自由を脅かせることなく権利を主張する集会」があった。提供者であることを不条理だという抗議活動をしていたのだった。

テレビや新聞にもコントロールされ自分たちのことは報道されず、予め生殖能力持たないように操作されている。

真実は恭子にも一緒に戦おうと訴える。しかしもしバレればすぐに提供に回されてしまう。恭子は「自分たちがいることで助かる人もいるし少しでも長く生きたい」と真実のコテージを後にした。

自分のコテージに戻った恭子は、真実のコテージ行ったことを友に話した。真実はやりがいみたいなものを見つけている。でも自分は何もないと思うようになっていた。

友は「恭子はいいところいっぱある。その気になればいくらでも好きだって言ってくれる人もいる」と言い、恭子は「友は言ってくれない?」と聞く。

すると、友は恭子の手を握った。しかし物音がして、友は恭子の手を離し、部屋ヘ戻ってしまった。恭子は虚しさと悲しさに押しつぶされそうになっていた。

「嫌だ…一人なんて嫌…このまま一人で終わるだけなんて嫌」

恭子は浩介の部屋に行き、二人は関係を持ったのだった。

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【猶予】

コテージでの暮らしも半年が過ぎた頃、恭子はあれ以来、浩介と付き合いだし他の住人たちの間にも溶け込めるようになっていた。しかし恭子の防波堤のような浩介も介護人を始めることになり、恭子は再び一人になってしまった。

そんな中、美和にそっくりのルーツを見たと住人・あぐりから知らされ、美和のルーツがいたと言われた場所に、あぐり、あぐりの彼氏・譲二、友、恭子、美和の5人で向かった。

その途中、あぐりから陽光の生徒には提供までの「猶予」があると聞いたと言われる。猶予とは、カップルが本当に愛し合っていると認められれば、提供まで自由に過ごせる期間が3年もらえるというものらしい。

譲二と付き合っているあぐりは、その猶予は本当なのと聞いてくる。恭子は聞いたことがないが、美和は「聞いたことがある」と嘘をつき、詳しく調べることを引き受けたのだった。

やがて、美和にそっくりな人がいるという美容室を訪れた美和たち。しかしその女性は左利きであることに気づき、美和は違うとがっかりした。

帰り道、無くしたものが戻ってくると言われている「望ヶ崎」が近くにあると知った友は、恭子たちに行こうと誘う。しかし、美和はルーツが結局わからず落ち込んでイライラし、恭子にやつあたりして行かないという。

恭子は一人望ヶ崎に向ったがやがて友も追いかけてきた。しかし、到着した望ヶ崎の浜辺はゴミが流れ着いた汚い浜辺で恭子は「だいたいこんなもの。期待しては裏切られる」とがっかりした。

すると、友は龍子先生から来た手紙を恭子に渡す。

手紙には、

・陽光が驚くべき秘密があること

・今でも絵を書いて陽光に持っていってほしい

・陽光はあなたたちを守る計画を持っている

といったことが書かれていた。友はこれは「猶予」ではないかと言い、絵を書いてというのは、絵を見て判断されるのではないかと考えていた。

子供の時、「作品は作り手の魂をさらけ出す」とよく言われていた。愛し合っていることが証明できれば猶予がもらえるのではないかと友は言った。

しかし恭子は「あると思っていたものがないとわかることはもう嫌。」と信じない。

その言葉を聞いた友は立ち上がり、街のリサイクルショップで恭子がなくしたものと同じCDを探し始める。こんなところにあるわけないと止める恭子だが友は必死に探し、偶然にも見つけたのだった。

恭子は友の気持ちが嬉しかった。友は「夢って…叶わなくても持っていることが大事なんじゃないかな…」と言う。恭子は友の言葉に涙し「やっぱり友のこと好きだなって…」と言った。

やがて、あぐりたちとの待ち合わせ場所に戻った友、恭子。すると美和は「おみやげ…」言い、リスのカードに「ごめんね」と書いた手紙を渡し恭子は笑顔を見せた。

帰りの車の中、美和は恭子の肩で安心した表情を浮かべ寝ていた。そして、恭子と友は車中で手を握り合っていた。そのいびつな関係をあぐりがバックミラーで見つけ気づいていた。

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【真実の最期】

友は朝食を済ませるとサッカーの練習をするといって小屋でこっそり絵の練習をしていた。また、恭子も友と一緒になりたいと強く思うようになっていた。

真実のコテージでは提供者の人権を訴える活動をこっそり続けていた。しかし、警察に見つかってしまった仲間の一人が警察の命を奪ってしまう。全員捕まって即時解体されてしまれるのは時間の問題だ。

真実は夜にコテージを抜け出し恭子に会いにきた。

「幸せになってね。せっかく生まれてきたから、何か生まれてきてよかった、このために生まれてきてよかったってこと見つけて。」と言い真実は去っていった。

その夜、恭子は真実のことを思い出していると部屋に美和がやってくる。ふと美和が恭子の宝箱を見ると中にCDが入っているのを見つけ、美和は部屋を出ていった。

小屋で友が絵を書いているのを目撃した美和は、友の宝箱を探り龍子先生からの手紙を見つける。「もしかして二人で猶予を貰うために友は絵を書いている」と気づき不安になっていた。

その頃、真実のコテージには警察が訪れ、真実はコテージから逃走した。

翌日、真実は路上で演説している議員から、マイクを取り上げ舞台にあがり自分のことを話し始めた。

「わたしは提供者です。提供という使命がある天使だと教えられた。わたしの命は誰かのためにある。でも…自由に歩き回りたい、好きな人と一緒に生きていきたい。でも許されないのです…。」

すると騒ぎを聞きつけた警察がやってきて、真実を取り押さえようとし、真実は自ら生命を絶ったのだった。

その頃、友に小屋に来てほしいと呼び出された恭子。恭子は友と生きたいと伝えようと決意していた。

友が小屋で待っていると、美和が小屋に訪れる。友は「恭子と生きていきたい」と美和に告げた。しかし美和は、恭子が色んな男と寝ているという噂を聞いたと話す。

やがて、恭子が小屋に訪れると友は「誰とでも寝ているって本当なの…」と聞く。美和は「友が恭子と猶予を取ろうとするから」と泣きながら言った。

恭子は「もういい、私は私で行くから」

友は恭子を止めるが、恭子は小屋を出て行き、そしてコテージを出たのだった。

恭子がコテージを出ると知った美和は激しく混乱し「止めて」と友に頼む。しかし友は何も言わず、絵を書き続けた。

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【第3章:美和の最期,猶予を勝ち取る(7~8話)】

やがて、介護人になった恭子。美和と友は提供が始まっていた。色々あったものの、リクエストを受け、恭子は美和の介護人をやっていた。

しかし、美和は恭子から奪ったCDを見せつけるかのように、テーブルの上においていたり、CD取ったのは誰?と言わせようとしたり、DVDの返却箱にわざと入れたり、美和は何をしたいのか恭子はわからなかった。

恭子は美和の思惑を裏切るかのように、知らないふりをしていた。

友は珠ちゃんに言われ、恭子に介護人のリクエストを送っていた。しかし、恭子はずっと引き受けることを避けていた。

ある日、自宅アパートに帰った恭子に提供通知の知らせが届く。しかし、その知らせは間違いだったことが判明し、恭子の提供開始はまだであることがわかった。

そして、美和に次の提供の通知が届き、3種同時提供というものだった。それは実質的に即時解体を意味している。

恭子は美和に提供の通知を渡した。美和は激しく怒ると思っていたが、以外にも冷静に受け止めていた。すると恭子はCDを取り出して美和に見せ「何か話したいことがあるんだよね」と言う。

しかし、美和は「なんかもういいや…恭子は恭子なんだもんね。それはもう返したってことで」と言い部屋を出ていった。

美和は一人考えていた「急がないと…」

やがて、美和は提供の前に友も一緒に3人で陽光学苑に行きたいと恭子にお願いする。恭子は乗る気ではなかったが、美和に最期の望みだと言われ行くことにした。

友とはしばらく会っていなかったため、手紙を書き友からの返事を待った。

しばらくして友の介護人から代筆の手紙が届いた。封筒の中には友の絵も入っていた。友は絵書くのをずっと続け、コテージ出る頃には上手になっていたという。美和は絵を見て泣いた。

恭子がコテージから出ていってから、美和は、自分に興味を持たない友と付き合っているのが馬鹿らしくなり他の人と付き合うことになったという。そのことを友に話すとあっさり「そう」と言われ、それっきりになってしまっていた。

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やがて友も合流し、3人で陽光学苑へと向かった。

恵美子は退職してから、陽光学苑はとっくに潰れていたが別の施設として提供者の子どもたちが生活していた。

敷地外には施錠がされており中には入れてもらえそうになく、裏山へと侵入すると、美和が警備見つかってしまった。美和を引き取るため、恭子たちも陽光学苑内に入ると、子どもたちは言葉を発せず、食べ物も十分にあたえてもらえず、自分たちが過ごしたときとは全く違う学校に変わっている様子に驚いた。

そして、陽光を後にしようとした時、恭子の子供の頃とそっくりな少女がいた。恭子は話しかけて名前を聞くが、女の子は無表情で言葉を発することができなかった。

ちゃんと笑えて話せたのは陽光にいたからだと気づいた恭子。陽光って一体何だったんだろうか…。

3人は陽光を後にし、友を送り届けた。友は美和に誘ってくれてありがとうと言った。

すると、美和は「二人だけで幸せになると思ったら許せなかった。本当は二人にもっと一緒になれる時間があったのに私が全部奪った。」と言い、恵美子先生の自宅住所を差し出した。

介護人をやっている時に時間を見つけ探し回ったという。

「本当に愛し合っている二人なら自由な時間もらえるって。二人で恵美子先生のところに行って、猶予を勝ち取って。」と美和は言った。

友は恭子がいなくなった後もコテージでずっと絵を書いていた。恭子が戻ってきたら猶予を勝ち取る、恭子に対する償いのように見えたという。

それから美和は提供の日まで、恭子に病室に泊まってほしいとお願いし、穏やかな日々を過ごした。

そして美和の提供手術当日の朝。恭子は美和に頼まれ宝箱の中を見せ、幼少期の思い出を振り返り笑顔を見せた。

「私、ずっと恭子になりたかった。でも慣れなくて…だから恭子を自分のものにしようと思った。恭子と一緒にいられれば安心だった」

すると、美和のお迎えがやってくる。怯えて恭子にしがみつき嫌がる美和だが、無理やり連れて行かれようとする。

美和は恭子に手を差し伸べて言った。

「わたしを離さないで…!!恭子!」

美和は連れて行かれ、恭子は動揺し、部屋に立ち尽くした。

そして手術室に入る前、恭子は美和を追いかけ手を握った。

「私たちは天使だから。困っている人に未来や希望、新しい人生を与えるの。やり遂げるの見てるから」

美和は手術室へと運ばれ、こうして美和の人生は終わった。

恭子が美和の部屋の片付けをしていると、ゴミの中から美和が作ったオブジェを発見した。それはがっしりと握った手のオブジェだった。

恭子は美和の思いを受け取り涙した。

やがて、恭子は友からの介護人のリクエストを受け、友のいるセンターへと向かった。友は訪れた恭子を抱きしめ、ようやく二人の気持ちが繋がった。

恭子は猶予を勝ち取ると決意していた。

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【第4章:陽光学苑と恵美子先生の秘密(9話)】

恭子は美和から渡された住所を頼りに恵美子先生の自宅を訪ねたが、既に引っ越しして恵美子先生には会えなかった。

やがて恭子は友の部屋で暮らし、他の提供者の世話もしながら、時間を見つけては恵美子先生の居場所を探し始めた。しかし、なかなか見つからず恭子は焦っていた。

そんな中、友が図書室で借りた本の表紙に恭子の絵が使用されているのが見つかる。それは陽光学苑時代マダムさんが展示会で持っていったものだった。

恭子は出版社に行きマダムさんに手紙を渡すよう託し、マダムさん経由で恵美子先生の居場所を突き止めることができた。

そして、猶予があると信じ恵美子先生の家を訪ねた恭子と友は、猶予の話しを切り出し、友はこれまで書いた絵を見せた。

しかし恵美子からは…「そんなものはないんです。」という答えだった。

そして、恵美子は衝撃の事実を話し始めた。

恵美子が陽光を作ったのは…実は恵美子自身が初めての成功例だったからだという。恵美子はクローンだった。

恵美子の父は科学者でヨーロッパでクローン技術の開発に携わっていた。当初、実験段階でルーツとする細胞は研究者自身や近親者のものを使っていた。恵美子の場合、母だった。

恵美子はやがて夫婦の子として生まれたことにされ、父は日本に帰国後、日本初の提供者作成の重要人物になり、恵美子はごく普通の子供として育った。

しかし、成長した恵美子は月経がこず、病院に行こうとしていたところ、父から真実を明かされたという。

自分に悩み、行き着いた答えが教育だった。父が亡くなったことをきっかけに遺産を元手に始めたのが陽光学苑だった。最終的な目標としたのは、全てのクローンに陽光並の教育を与え、優秀なクローンは介護人として提供に回されず生き延びることもできるかもしれない。

そのためには、陽光の教育の成果を示めすことが必要だった。卒業者たちは極めて優秀な提供者であって介護人であること。生徒たちに絵を書かせたのはその一環。絵はその証明であり、魂があると世間に示すものだった。

実際にその趣旨に賛同する人も現れ、マダムさんはその一人として、架け橋になってくれ政治家や財界人に絵を寄贈してくれていたという。

龍子先生の手紙に書いてあった「深く守ろうとした」というのは陽光の長いスパンの目論見のことを言っていると言った。

今やクローンの存在により病魔の苦しみから開放され、そんな役に立つものがなくなっては困る。そのため、外の人はクローン人間に心がないと思い込もうとする。

しかし、そんな時代を恵美子は変えたかった。最大限豊かで、誇りを持って人生を送ってほしいと願い陽光を作り、「使命」「天使」と伝えたのだった。

猶予はなかった…。

恭子は呆然とした。しかし友は、ないなら帰ろうと言って部屋を後にした。

帰り道、友は「探偵ごっこみたいで楽しかった」と言い、恭子も頷き「友が言っていたように夢は持っていることに意味がある」と話す。

しかし友は、我慢していていた気持ちを押さえられず車を降り絶望を露わにした。希望を持ち続けようとした友は、その分誰よりも沢山傷ついた。無理に無理を重ねて笑ってきた友の心の痛みを恭子も痛いくらいに感じていた。

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【最終章:友と恭子の運命(10話)】

しばらくして、友に第3の提供の知らせがやってきた。

たいていの提供者は3度目で終わるが、中には4度目の提供まで身体が持つ人もいる。しかしそれは心身共に辛い日々が続くためできれば3度目で終わりたいと希望する人が多かった。

 

友は猶予という希望を失い、恭子にも介護人を止めてほしいと言った。もし3度目の提供で終わらなければ自分でトイレにもいけなくなる。そんな姿を見せたくなかった。

それでも、恭子は友の介護人を続けたが、友は恭子を避けるようになった。

やがて友は大事にしていた絵やサッカーボールなどを捨て、もう忘れたいと言い放った。恭子は捨てきれず、自分の車の中にしまった。

その頃、恵美子先生の自宅に図画を教えていた次郎先生が訪ねてきていた。次郎先生は、子どもたち向けに絵を教えており、提供者の話しもしているという。

最近では、お年寄りで提供を避ける人もいると病院で聞いたという恵美子先生。クローンのおかげで長生きをできたが、逆に生きづらさを感じている人もいる。

いずれ、この仕組は無くなる日がくるかもしれないと恵美子先生は話した。次郎先生は「やっと夢が叶いますね。本当はずっとソレを望んでいたんじゃないですか」と言った。

一方、希望を失った友は早く終わってほしいと願っていた。恭子は終わってほしくない、友にいてほしいと言うが友は「4度目まで頑張れってこと?本気で?」と聞く。

提供手術まであと1週間。恭子は何をすればいいかわからなかった。

そんな中、龍子先生に街で偶然再会した恭子。そして、サッカーの試合を見に来ないかと誘われ、友と一緒に向かった。

子供たちのサッカーの試合を見る友、恭子たち。すると「ヒロキ」という子を必死に応援する父の姿が。ヒロキの父は、幼い頃、陽光の生徒で脱出して小児提供されたヒロキくんの心臓をもらったという。

陽光を出た後、提供者から提供を受けた人のインタビューを始めた龍子先生は、自分に提供してくれた人をどんな人なのか知りたいと言ったあのお父さんを調べたらヒロキくんの心臓を貰ったことが判明したという。

その後、しばらくして結婚し、生まれた子供は「ヒロキ」という名前にしたと連絡があったという。

「私はその事実に少し救われた。救われてしまった。そこに感謝があることに。生まれてきてくれてありがとう。」龍子先生は友、恭子に言った。

「嘘じゃなかったんですね。世界は僕が思うよりずっとずっと広いって昔教えてくれた。世界は広い。やっぱり広いんですよ先生。」そう言って友は笑顔を見せた。

そして友は、恭子の手を握った。

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隣に恭子がいてくれていつも心配をしてくれた。ずっとそうなんだなって思ったらそれだけでもう十分幸せだと気づいた友。そして友は一つだけ夢が叶ってたこと忘れていたと話す。

「恭子にずっと会いたいと思っていたこと。恭子、俺生まれてきてよかったよ。こんな風に恭子がいてよかったよ。こんな終わり方が出来てよかったよ」

恭子はその言葉に涙した。

「もう、離さないで。わたしを…離さないでよ」

そして友の提供手術の日が訪れ、友の人生は終わった。

翌日、恭子は友が大事にしていた、サッカーボールを持って車を発進させ友との思い出を振り返っていた。

そして、友のサッカーボールを川に流した。

「行け…!友…。私もすぐに行くから。」

翌年の春。

恭子には一向に提供通知はこなかった。恭子の宝箱には色んな人のものでいっぱいになった。やがて、恭子は宝箱を持って、望ヶ崎の海岸にやってきた。

「友、私もそろそろそっちに行っていいかな。もういいよね。」

そう言うと恭子は、宝箱を起き、海に向かって歩き始めた。すると足元に、サッカーボールが流れてきて、恭子の足に何度も何度も当たる。

それはまるで友のようだった。恭子は、サッカーボ-ルを抱きしめ浜へ向かって歩き始めたのだった。

(おわり)

ドラマわたしを離さないで【感想】

初回第1話から非常に重い内容で話しが続き、見るのが辛くなるようなシーンが何度もありました。恭子、美和、友のいびつな関係に心が締め付けられ、さらに成長して自分の命を誰かに捧げるためにある…

真実や恭子が訴えたように、求められるものは身体なのになぜ「心」を与えてしまったのか…。それでも命ある限りは生き続けなければいけず、「生きるとは」「生まれてきた意味」とは…など非常に考えさせられるものでした。

見ていて言葉にできないような感情が湧き上がってくるドラマでした。

また、猶予があると希望を持ち、ようやく二人歩みだした恭子と友。しかし、たどり着いた先に猶予なんてものはなく、これまで希望を信じてきた友が絶望のあまりに泣き叫ぶシーンは見ていてこちらも胸が苦しくなりました。

そして誰もいなくなりひとりぼっちになった恭子。恭子には一向に提供の通知は来ず、もしかしたら提供の知らせがこないまま時が流れ、提供という仕組み事態も消滅していき恭子はこのまま生き続けたのかもしれません。

そう考えると、少しは希望があるドラマの終わり方だったのかなと思います。

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