松本清張の長編小説のひとつ「十万分の一の偶然」
田村正和さんが主演とを務めドラマ化された作品が、再編集され特別編として放送されます。
今回は「十万分の一の偶然」のネタバレあらすじをざっくり簡単に解説していきます。
ネタバレを知りたくない方はご注意下さい。
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十万分の一の偶然 ネタバレ
フリーのルポライターとして活動している山内(田村正和)は、海外取材中に娘・明子(中谷美紀)が交通事故で亡くなったと連絡が入ります。
明子は入院中の叔母の見舞いに行く途中、東名高速にて起きた玉突き事故に巻き込まれ亡くなったのでした。
急遽帰国した山内は、明子が亡くなった事故を偶然撮影した写真が取り上げられているのを目にします。
「激突」と題されたその写真には、炎の中で燃える車の中に明子の最後の姿が写っていたのでした‥。
その写真は、偶然現場を通りかかったアマチュアカメラマン・山鹿(高嶋政伸)が撮影したものであり、写真評論家の古家(伊東四朗)が「十万分の一の偶然」と大絶賛したことにより、ニュース写真年間最優秀賞を受賞します。
しかし、多くの犠牲者を出したこの事故には、一人だけ生存者がいました。
生存者・米津は事故を起こす直前「赤い火の玉」を見たと言っていました。
そのことを知った山内は、事故は偶然ではなく故意的に起こされたのものではないかと、事故の真相を暴くため一人追跡を開始します。
後日米津が、意識不明を取り戻したため、山内は本人から事情を聞きに行こうとしますが、米津は突然亡くなってしまったのでした。
犯人のトリックと結末
結論から言うと‥
事故は故意的に起こされたものであり、犯人はカメラマン・山鹿でした。
事件のトリックは‥
・赤いセロハンをストロボに付け、ラジコンに搭載。
・高速を走る車の前に飛ばす
・ETCのデータを読み取り、車が走ったタイミングに合わせてストロボをたけるように細工
こうして、眩しい光(=赤い光)を与えたことにより、トラックの運転を妨害し、激しい玉突き事故を起こしたのです。
事故を起きる瞬間を、三脚を立てて待ち構えていた山鹿は、ブレることなく事故の現場を抑えることができたのです。
そして、「赤い火の玉」を見たと言っていた唯一の証言者・米津は、山鹿と愛人関係にあった看護師が協力して、命を奪い証拠を隠蔽したのです。
全ては、アマチュアカメラマンの山鹿が賞を取りたいために起こしたものでした。
山鹿は、写真評論家の古家から面白い写真を撮れば賞をやると賄賂を持ちかけられ、犯行を実行したのです。
山内に追い詰められ全てを自供した山鹿は逮捕され、古家も後に逮捕されたのでした。
(おわり)
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