松坂桃李さんが主演を務めるドラマ「微笑む人」
原作は、重厚感あるストーリーや予想を裏切る衝撃展開に定評のある作品を生み出す、貫井徳郎先生の同名作品です。
最近、好青年からクズ男まで幅広い役柄が話題の松坂桃李さんが主演を務めるということで、これは楽しみですね~。
今回は原作小説を元に「微笑む人」のネタバレあらすじと感想を簡単にまとめるとともに、銀行員事件に関する実話をまとめてみました。
ネタバレを知りたくない方はご注意下さい。
微笑む人 ネタバレあらすじ
「本の置き場がほしかったから」
妻と娘の命を奪った罪で起訴された仁藤俊美(松坂桃李)が述べた理由は驚くべきものでした。
仁藤は、イケメンで大手銀行に務めるエリートサラリーマン。
高級マンションに住み、結婚してかわいい娘も授かり、誰もが羨む順風満帆な生活をしているように見えたのに、なぜ…。
本当に彼の動機はそれだけなのか?
そもそも、彼が本当に犯人なのか?
週刊誌の記者・鴨井晶(尾野真千子)は真実を突き止めるため取材を進めていきます。
まず疑われたのが、仁藤の冤罪説。
しかし、妻の遺体からも仁藤が犯人だと思われる証拠が見つかり、すぐさま否定されます。
目撃証言も見つかり、これだけ証拠が見つかれば仁藤が犯人ではないということの方が難しい…。
次に疑われたのが、妻とのトラブル説。
しかし、二人の間に夫婦関係を破綻させるようなものは見つかりません。
そして、仁藤のサイコパス説。
仁藤の半生に、彼をサイコパスへ導いてしまう過去があったのではないかと疑われるものの、家庭環境など半生自体にそういったものは見つかりませんでした。
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【不審な過去】
その後、妻が亡くなった川の近くで、仁藤の上司・梶原敬二郎(阿部亮平)が遺体で見つかります。
梶原は利己的な性格で、評判が悪い上司でした。
職場では煙たがられていた梶原ですが、仁藤は穏やかに接していたと言い、二人の間にトラブルは見れなかったよう…。
梶原が亡くなった後、仁藤は一年前倒しで出世します。
梶原とはうまく付き合っていたように思える仁藤ですが、心の底では憎んでいたのではないか?
そして、早く出世をするために梶原の命を奪ったのではないか…?
と疑われるものの、銀行は2年間隔で異動もあり、基本的に年功序列で出世もできる。
例え梶原の命を奪っても、せいぜい1年出世が早くなるだけ。
たった1年のために、命まで奪うのか?という点に疑問が残り、仁藤が限りなく怪しいと思われつつも、確かな証拠をつかめずにうやむやになってしまいます。
鴨井は、仁藤の子供時代に迫っていきます。
すると仁藤が住んでいた隣人・男性(40代)が事故に遭遇し亡くなっていることが判明。
しかし、仁藤と亡くなった隣人の男性は、隣の家ということだけで特に大きな交流やトラブルもなかったようなのです。
ところが、あることが判明します。
それが…隣人が飼っていた「犬」です。
仁藤は犬を極端に怖がっていました。もしかして、犬を排除するために隣人を…?
実際に、隣人が亡くなってから、その家の住人たちは引っ越し犬も一緒にいなくなりました。
このような不可解な事故は、実は仁藤が大学生だった頃にも起きていました。
だからこそ、この犬の事件が最初ではないはず…。
鴨井は仁藤の過去に迫っていきます。
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【決定的な事件?】
そして、その答えとも思える事件が小学生の頃に起きていたことがわかりました。
仁藤が小学生の時に同級生だった女の子・ショウコの義父が亡くなっていたのです。
ショウコは、義父から虐待を受けていたのですが、ある日階段から転落して亡くなってしまいました。
もしかして、仁藤がショウコを救うためにやったのでは…?
しかし、後日ショウコは自分が突き落としたと自供。
本当は仁藤がやるはずだったものの、土壇場になって仁藤が怖気づき、ショウコが自ら手をかけたのでは…?と予想されました。
直接仁藤が手をかけなかったものの、目の前の困難な状況を打破するために、人の命を奪うという方法を知ってしまったのではないか…
鴨井は結論づけます。
【覆された結末】
しかし…
鴨井は、その話しをショウコが働くスナックの同僚・カスミを通じて紹介してもらい取材をしていました。
しかし、ショウコには虚言癖があると聞き、これまでの話も全て嘘だったのではと鴨井は動揺します。
慌てて、ショウコを紹介してくれたカスミに連絡を取るものの、二人とももう店をやめてしまっていました…。
さらに、実はカスミ=ショウコであることがわかり、カスミが鴨井の取材を妨害するために仕組んだ罠であることも判明したのです。
「人間は、最終的に理解できる結果を求める。でも、本当のことなんて理解できないし、そういった結末があるのはフィクションの中だけ」
と語り、微笑むカスミはまるで仁藤の笑みにどこか似ていたのでした。
(おわり)
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微笑む人【感想】
結果的に、仁藤は犯人で間違いなさそうであっても、「本を置く場所がほしかった」というのが本当の動機であるのか、そうではないのか…
真実はわからないままでした。
しかし、この「わからない」という点がこの小説の最大のミソ!
私たちは、ついつい自分たちが納得できるような答えや結論を求めるものの、それ自体がフィクションであり、本当のことなんて実は理解できないし、到底わかりえないことだってある。
それこそが最大のミステリーであるかのようなラストで、そうきたか…!と別の意味で衝撃的な結末で締めくくられました。
深い…深すぎる…。こんなイヤミスなラストは初めてかもしれません。
ドラマ版では小説と違ったラストになるようなので、もっと白黒はっきりさせた内容になるのかも?
実話銀行員事件まとめ
エリート銀行員の事件ということからも、もしかして実話なのか?と気になった方も多いのではないでしょうか。
しかし、結論から言うと、実話ではありません。
エリート銀行員の事件ということからも、ネタ元がありそうですが、そういった事件はないようです。
しかし、これまで実際に起きた銀行員の事件について簡単にまとめてみました。
■千葉県柏市・銀行員妻殺人事件
2018年、茨木の民家から30代の女性の遺体が発見された。犯人は女性の夫。二人には娘も誕生していた。
銀行員だった男性は、強迫性障害や潔癖症などの症状がある妻から、厳しいルールを課させれており、それを守らないと暴力を受けていた。
耐えきれなくなった夫は、自分の母と協力し妻の命を奪って、実家に埋めたのだった…。
■富士銀行行員顧客殺人事件
1998年。富士銀行(みずほ銀行)の行員だった男性は、マッサージ師の老夫婦の担当だった。
よく顔を見せに来てくれ身の回りの世話も焼いてくれる男性に心を許した老夫婦は、男性に言われるがまま定期預金を始めます。
しかし、男性は融資していた他の企業の業績が悪くなり、老夫婦が預けた資金を不正に浮き貸しをしてしまい、さらに2000万円を越える債務を抱えてしまう。
首が回らなくなった男性は、転勤をきっかけに証拠を隠滅しようと、老夫婦の命を奪う。
しかし、その後事件が明るみになり男性は自供し逮捕されたのだった。
【松坂桃李さん好きは見ない方がいい?衝撃映画】
そういえば…松坂桃李さんが出演した衝撃の作品「娼年」がマジでヤバいというかすごいんです…。
普通の大学生が、ボーイズクラブで働き上り詰めていくという話なんですが、ここではもう書けないくらい過激シーンが続きます(汗)
もうこの映画を見てから、松坂桃李さんの印象がガラリと変わってしまい、他の映画やドラマを見ていても、この映画のことがちらついてしまいます。。
よくこの役引き受けたな…というくらい衝撃の作品となっており、今までの松坂桃李さんのイメージを崩したくないという方は見ないほうがいいです。
⇒【映画】娼年が観れる配信サイト3選!本当にしていると思うくらい過激シーン連続に絶句
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